2014年09月13日

電動フォーミュラカーレースシリーズ「Formula E」が開幕!!

800px-Spark-Renault_SRT_01_E_(Formula_E).JPG いよいよ二年前から楽しみに待っていた史上初の電気自動車フォーミュラカーシリーズ「Formula E」(略称は「FE」)が開幕した。

 準備期間中だったここ二年間、F1ファンの間でも、F2やGP2やスーパーフォーミュラの新設の時の空気とは全く違って、「主催者・FE側がうまくやれば、ひょっとしたらF1の人気を超えるかもしれない」、「F1からFEに“乗り換え”ようかな」という声があったくらいで、私も何となくそういう衝動を感じてF1もFEも同じくらい追いかけていたが、今日の開幕戦を先ほど見てみたら、やはり面白い。というわけで、相当予定通りに、これからの将来は(と言うよりこれからの近未来は?)F1とFEの二刀流ファンで行くつもりである。

 いきなり開幕戦から、最終コーナーで激突され空中でのマシン一回転の憂き目に遭ったハイドフェルドが、激突したニコラ・プロストに怒っていたが、F1を半ば追い出された後でこういう夢中になれる新天地が待っていたのは、才能のあるハイドフェルドとしてはよかったのではないかと思う。

 FEは、半分は「F1のOBレース」のようなものだし(10チーム全てから元F1ドライバーが出走。ただし、ドライバーの年齢はF1と同程度に若い)、往年のF1ファンならドライバー名やチーム名を覚える苦労なんてものもなく、むしろF1を理不尽な形で(スポンサー・金の問題やクラッシュゲート事件などで)追い出された、ハングリー精神のあるドライバーが多いので、そういうところでもFEが面白く感じられるのかもしれない。

 F1はF1でこれからも見ようとは思うが、チームでポチ犬のように扱われクラッシュゲート事件に巻き込まれたピケJr.などには、特に頑張って欲しい。ディ・グラッシ、ブエミ、ダンブロシオ、アルグエルスアリ、ブルーノ・セナなどもそうだが、政治と金にまみれたF1に戻るよりも、FEのほうが似合っているのではないかと思う。

 ドライバーだけでなく、チームの実質的オーナーとしても、トゥルーリ、アンドレッティ、アグリと懐かしいF1ドライバーの名前が並ぶ。トゥルーリは兼ドライバーでもある。フォーミュラカーとほとんど縁のないアウディがアプトにどこまで関わるのかにも注目である。

 FEは、アジアや旧共産・社会主義国を転戦するようになってもなお「欧州貴族文化的・政治的な」空気の強いF1とは違い、アメリカのインディカーのような自由なガチンコ勝負要素(ストリートコース、順位の入れ替わり、女性ドライバー)といった要素も含まれているので、そういう点も面白い。

 トゥルーリやハイドフェルドやフランク・モンタニーなどの円熟したF1のベテランOB陣や、オリオール・セルビアや佐藤琢磨のようなCART・インディ経験者の活躍も楽しみである。セナ(アイルトン)やプロスト(アラン)やピケ(ネルソン)といった懐かしい名前も、甥のブルーノ・セナや、息子のニコラ・プロストやネルソン・ピケJr.で聞くことができて嬉しい。

 あとは、レース数の問題、コストの問題、音(迫力)の問題などがどう片付いていくかだと思う。それにしても、そもそも騒音問題がないEVカーだからこそ、街のど真ん中でレースができるわけで、これでまた、音を出すためにコストと電気を使い車体を重くするなどして環境を汚し、FEがF1化したら、元の木阿弥だし、フォーミュラカーレース史をきちんとまじめに追いかけているファンなら、そんなところで文句は付けないと思うのだが、どうなのだろうか。

 爆音・音速・ガソリンエンジンですっ飛ばすセナ・プロスト・シューマッハの姿は、あれはあれで崇高な過去の歴史。FEはFEで、別の形で孤高でなければならない。私の一ファンとしての思いはそんなところである。

【画像出典】
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%A9E

2014年07月24日

個人サイトの不正アクセス・改竄対策(こだわりのある管理者向け)

 最近は久々に、FTP転送に老舗ソフトFFFTPを使ってみている。原作者のSotaこと曽田純氏が2011年に開発終了を宣言して以来、有志の方々の手によりSourceForge.JP上で開発が続けられているが、原作者の方針を受け継ぎつつ、セキュリティも随分と向上してきている。(下記のリンク参照)

 私の場合、現在はサイトを自作CMS化したり、64bitパソコンでSSHやTelnetによりサーバーを直接ゴソゴソといじったりしているため、いまだ32bitパソコンでの動作のほうが快適だと感じられるFFFTPはサブ転送ソフトとして使っているにすぎないが、やはりこういった老舗ソフトは、時々は触るようにしていると楽しく懐かしいし、かなり勉強になる。

(2016年10月4日 追記: 以来、徐々に64bitパソコンにも対応し、現在は完全に対応済みです。追記終わり。)

 それに、SSL/TLSの実装にOpenSSLが使用されており、当然4月に起きたOpenSSLのハートブリード問題などの影響は受けるので、いずれにせよ時々は触り、アップデートを続けなければならない。そうは言っても、日本でハートブリード被害で実害を受けたのは、三菱UFJニコスなど数社で、個人サイトに対する不正侵入・改竄などは考えられないレベルではある。

 Linux系のFTPクライアントでは、相変わらずgFTPが最も簡易で便利だが、意外に最近はWindows用のFTPクライアントが充実してきているのが頼もしい。

 私のサイトのアクセス解析を見てみると、相変わらず中国からのXSSアタックやブルートフォースアタックが多く見られ、今のところ無事に跳ね返しているが、こういう点は、わざわざ既存のCMSの使用を避け、自作・手入力したHTML・PHPソースを直接サーバーにFTPやSSHなどで放り込んでいるサイトの強みだとは思う。
(私のサイトのように完全に自作されたサイトは、ソースコードが世界で唯一無二であるため、それだけでも不正攻撃を受けにくい。)

 それでも、特定少数しか辿り着かない個人サイトでさえ、仕掛けられた不正攻撃・マルウェア攻撃の回数自体はこんな有り様だから、既存CMSを使用した企業サイトやTwitter・mixi・FacebookなどのSNSが受けている攻撃は計り知れず・・・。

 一時期は安全と言われたWordPressやMovable TypeなどのCMSも、それら自体に重大な欠陥が発見され続けているし、XSS問題やハートブリード問題以降も改竄・遠隔操作などが確認されており、風潮に乗ってどんどん配布したり簡易インストール機能を設けてきたレンタルサーバー事業者も、緊急の警告を出す事態になっている。そのうち、WordPressブームにも終わりが来る気がする。

 今では、おそらく全世界の半数以上のサイト(日本でも、官公庁や企業サイトのほとんど)が出来合いのCMSで作られていて、当然のようにサイト制作・開発者とサイト管理・更新担当者が全く別になっている。大企業の公式サイトでさえ、個人サイトでも流行しているWordPressやMovable Typeで作られていること自体が信じられない、と思うのは、私だけではないと思うものの、少数派であることもまた確かなのだ。

 その管理・更新担当者の管理・更新権限を保証するアカウント自体の管理が杜撰である企業が多いと感じる。企業サイトであればあるほど、不正攻撃の撃退に失敗したときの代償は大きい。

 それはつまり、サイトの更新がいわゆるTwitterでのつぶやきやブログの更新と同じ要領でできる時代になったからだし、それ自体は「サイトの構造と内容とを分ける」という原理や思想があって初めて可能なものであるわけだが、それによってかえって、今回のベネッセのケースのように羅列的な個人情報やデータベースの持ち出しがほんの数回のクリックだけで容易に可能な世の中になってしまった。

 話がずれてきたが、最近流行のサイト改竄対策のために、個人サイトでできることと言えば、以下のようなことだろう。私のサイトも、一応はこれらに当てはまるようにしている。個人サイトであれば、この程度をやっておけば十分すぎるくらいだとは思うが・・・。

●サイトコンテンツのみならず、構造部分も自分で記述。(XHMTL、HTML、CSS、PHPなど)
●WordPressやMovable Typeなど、構造的に欠陥・バグのあるCMSや大多数の営利企業が導入しているCMS(一度の不正攻撃を受けるだけで莫大な損害を生み出す可能性のあるCMS)は使わない。
●なるべくSSHやTelnetで接続。FTPは試験的に使う。ただし、最近のFFFTPは高機能でセキュリティも強固であるため、ほぼ問題なし。
●構造(ソースコード)と内容(コンテンツ)とを完全に切り分けることで管理・更新を楽にするのではなく、共通部分を隠しPHPファイルとしてインクルードすることなどで管理・更新を楽にする。
【参考ブログ記事】
HTMLファイルのままで共通部分(メニュー・プラグイン)などをPHPで引き込む方法
http://iwasaki-j-ict.sblo.jp/article/81835082.html
●必ずしもSQLなどのデータベース言語に頼らない。PHPとSmartyの併用など工夫次第で十分に軽快な管理・更新が可能。

FFFTPの元開発者 曽田純氏
http://www2.biglobe.ne.jp/~sota/ffftp.html
SourceForge.JP上のFFFTPのページ
http://sourceforge.jp/projects/ffftp/

2014年07月22日

フェリペ・マッサの不調の原因を考える

220px-Felipe_Massa_2008_Canada.jpg 我が贔屓F1ドライバーのフェリペ・マッサの話です。

 カナダGPでペレスと接触しタイヤバリアに激突してリタイア、前回のイギリスGPで単独事故を起こしたライコネンに激突されてリタイア、一昨日のドイツGPでもマグヌッセンと激突しマシンが一回転してリタイア・・・。

 さすがに10年以上もマッサのファンをやっていると、2009年ハンガリーGPでの瀕死の事故以降の運命が違いすぎるので、疫病神でも憑いているのではないかとさえ思えてきます。地元ブラジルのファンや世界中のファンも言っていますが、「誇れるのはファン歴の長さくらいで、不運な事故の数は誇れないね」といったところです。

 F1とW杯の両方を見ていたブラジルのファンは、「疫病神がネイマールに移ったかと思ったら、直後にやっぱりマッサに戻ってきた」と意気消沈のようです。あちらでは、もっと過激なニュアンス(「呪い」などのニュアンス)で言っているのかもしれないですが・・・。

 そして、そんなマッサ自身が、精神的に参ってしまってセラピーに通っていたくらいなので、ファンが一丸となって疫病神を退治するしかなさそうです。マッサ自身は、イタリア移民の子孫ですし、根っからのブラジルのノリをやっている姿は見たことはないですね。しかし、バリチェロと共に大変な愛国者ですけれど。

 日本だと、フェラーリ時代からそうですが、アロンソやライコネンのファンが多いし、私も同僚など周りにF1ファンがいなくて寂しいので、ここは特にブラジルのファンにサンバの勢いで疫病神を吹き飛ばしてほしいところです。

 さて、マッサの事故多発の原因としては、圧倒的に「疫病神が憑いているとしか思えない不運」、つまりは他のマシンやマシンのパーツが勝手にマッサ目がけて飛んできてマッサのマシンやヘルメットに激突、というパターンが多いわけですが、そうでない点を探せないわけではないと思っています。

 やはり10年間見てきて変わっていないと思うマッサの特徴は、ライン取りのラフさと相手マシンの動きへの過信ですね。

 まずライン取りのラフさについて。フェラーリ時代のチームメイトとの比較が一番分かりやすかったですが、アロンソやライコネンはコースをタイトなレーシングライン(理論上の最速ライン)で走行しようとする一方で、マッサはライン取りが相当にラフだというのは感じます。

 特に、コーナーのエイペックスをきっちり通らないという癖がある気がします。ただし、縁石の状態が悪い(縁石が高かったりデコボコだったりする)サーキットでは、ハードタイヤでタイトなライン取りをしすぎた場合、縁石に乗ってジャンプした分だけグリップが消えるので、こういうときは、多少エイペックスを大回りする分だけタイヤを痛めつけないで済むマッサがアロンソやライコネンよりも速いタイムを出しています。

 しかし、マッサのようなドライビングスタイルは、マッサに都合のよい条件がそろったサーキットでしか通用しないことになります。マッサが極端に得意なサーキットは、バーレーン、イスタンブール、インテルラゴス、マニクール、モナコ、バレンシア、シンガポールなどだと言えます。こういった、コーナーのエイペックスを通らなくてもラップタイムへの影響が小さいサーキット(ストレートとコーナーの配置がマッサ好み)か、縁石があまりない市街地サーキットで好成績を出しています。

 そして、これまでの優勝の全てと最速ラップタイムのほとんどを、ブリジストンタイヤで記録していますから、タイヤについても自分のスタイルにピッタリと嵌っていない限り、速く走れていないわけです。

 ちなみに、反時計回りのサーキット(イスタンブール、インテルラゴスなど)で速く、特にポールポジションが多い、という特徴もありますが、これは体の左右の違いから来る癖のようなものだと思います。当然、反時計回りのサーキットでは、左コーナーが多くなるので、左コーナーでの走りがうまいということでしょう。

 例えば、バトンのようなタイプのドライバーは、各サーキットでの臨機応変な対応がうまいわけです。基本的にバトンは、アンダーステア気味のマシンを好みますが、マクラーレンに入ってからは特に、タイトに通った方がよいと思うコーナーは、きっちりとハミルトン並みにタイトなラインを通っていますし、タイヤにもそれ相応のデグラデーションを引き起こしています。

 マッサの場合は、上記の「縁石の状態や、ストレートとコーナーの組み合わせがマッサにとって都合がよいこと」、「できれば左回りサーキットであること」、「自分好みのタイヤであること(ブリジストンタイヤ)」の条件のどれかが外れると、途端に遅くなります。

 それから、相手マシンの動きへの過信。冒頭に挙げた事故だけを見ても、ペレスとの接触とマグヌッセンとの接触に関しては、マッサでなかったら起きていなかった事故である可能性もあると思います。マッサのライン取りが中途半端すぎるために起きた事故でもあると思います。

 マッサは、ペレスやマグヌッセンなどの若手よりはミラーをきちんと見ているのだから、ほんの瞬時の判断で、マシンの脇を締めるか相手のマシンの分だけ空けるか、どちらかにしないと、またノーズを突っ込まれるだけだと思います。

 そういうわけで、「マッサが不調」と言うよりは、「これがマッサの元々のドライビングスタイル」と言ったほうがよいのかもしれません。やはり、「マッサはマッサ」のようです。

 などと色々と書いたものの、結局はこれからも筋金入りのマッサファンであることは変わりないだろうと思う私でした。

 それにしても、F1とW杯を比べてみて不思議に思うのですが、F1ではブラジルのファンの暴動は聞いたことがないですね。ピケJr.のクラッシュゲートのときも、暴動らしきものは起きませんでした。どうしてサッカーばかりが、あんなに血なまぐさいのでしょうか・・・。ネイマールに怪我をさせたコロンビアのスニガに対しては、殺害予告の文句がネット上でも踊っていますが、本当にやめてほしいです。


【画像出典】
フェリペ・マッサ(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%AA%E3%83%9A%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%83%E3%82%B5