2016年05月28日

魔のWindows 10無料アップグレード期間

Windows_10_Logo.png 現在のところ、8台のWindows 7マシンをWindows 10にアップグレードし終えた(自分のパソコンの1台を含む)。2016年7月28日に無料アップグレード期間が終了するのに伴い、本業システムエンジニアではない臨時システムエンジニアたる私に駆け込みアップグレード依頼が来ているためだ。2014年4月のWindows XPのサポート終了の時以来の私の「テクノ鬱」、「テクノ神経症」期間に、今こそ突入だ。

 と言いながら、実はアップグレードを勝手に依頼されたのではなく、いつもの私のご親切な真心が「発症」し、「もうすぐWindows 10の無料アップグレード期間というものが終わりますが、どうしますか?」と私のほうから尋ね、「知りませんでした!! じゃあ、お願いします」ということになったわけだ。

 ただし今回は、Windows 7以降のMicrosoft OSを搭載したパソコンの画面右下に、魔のWindows 10アップグレード推奨画面が現れ、次に「今すぐアップグレードしますか? それとも今夜アップグレードしますか?」という二者択一の強要画面が現れ、しまいには勝手にアップグレードが始まることになったから、気づかないユーザーはいないはずではないか。

 という点を私は逆手に取り、今回担当しているパソコンの多くについて、魔のWindows 10アップグレードが勝手に開始されないように(使用者から私に逐一問い合わせが来ることで双方が疲れないように)設定していた。その上で、自分の予定帳に無料期間の終了日を書いておき、そろそろ声をかけるべき時だと見計らって声をかけたわけである。多くのパソコンを担当している人は、この手法を使ってみると便利だと思う。

 確かに、最近言われているように、Microsoftの手法は「アップグレードの強要」に近いし、以前のように独禁法への抵触問題もまた浮上しそうなものだが、回避手段が一つでもある以上、完全な強要とは言えないことになる。無論、Microsoftはギリギリのところを狙っているとは思う。

 ただし厳密には、「勝手にWindows 10になる」ことは、今までもなかったし、今でもない。全てのケースで、「どこかで自分でWindows 10にしてしまっている」というのが現実であり、皮肉なのだ。そこにあるのは、あくまでも「強要と感じられても無理はない」という我々人間の感情のみであって、感情を取り除き冷静になって観察したところの技術的な面では、「強要だ」と断言することは今でも難しい。

 さて、今回もまず、リカバリディスク、システム修復ディスク、回復ドライブ、システムイメージ、外付けHDDのデータなどを作成・保存してから、アップグレード。メーカーが富士通、NEC、HP、DELLなど色々なので、それぞれの違いが分かって面白いのだが、相変わらずアップグレード担当者が知識を得たり、人のパソコンの中身を見てしまうだけで、それ以上でも以下でもない作業である。

 ただし、今の社会状況から考えるに、担当者が犯罪者だったらこの人たちはどうするのだろう、とは思う。いつもこういう時に私が感じるのは、作業の面倒さよりも、むしろ人間の犯罪心理や、利便性への終わりなき欲求、業(ごう)の深さ、不安感の成り立ちや人間どうしの信頼の仕組みの不思議さなどである。そもそも、哲学出身の私としては、アップグレード中はそれくらいしか考えることがない。というよりも、最初からそういう問題意識のある人間だから頼まれているのだと、そうありがたく思って、人のために作業する次第である。

 さて、以前に個人データの外付けHDDへの保存方法を教えてから使用者がその通りにしてくれている場合や、システム関連ディスクやソフトのインストールディスクをきちんと保存してくれている場合、インストールソフトが少ない場合などは、あえてシステムイメージを作成しないなど、使用者の使用状況によって作成するものを変えると、使用者の財布も自分の労力・時間も浪費しなくてすむわけである。

 ただし、パソコン以外のどこにもデータを保存していない場合や、パソコンのことを色々と説明しているうちに使用者が疲れてきたと私に感じられた場合や、「ディスクやドライブを間違って捨てそうで不安なので、全部をお任せします」と頼まれた場合には、リカバリディスク、システム修復ディスク、回復ドライブ、システムイメージ、外付けHDDを全部私が管理することになるのであった。

 幸いなことに、少なくとも私の周りでは、Windows XPのサポート終了の時よりも、大きな問題は発生していない。
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2014年04月11日

XPマシンの隠蔽が推奨される中、早速XP関連トラブルで一部の病院の機能が停止

200px-Windows_XP_wordmark_svg.png◆XP問題でいくつかの病院の機能が停止、高齢者が薬をもらえずに追い返されるケース生じる(薬は後日の速達配送で対応)

 特にニュースにはなっていないですが、Windows XPパソコン関連のトラブルで薬を処方することができず、後日の配送で対応する病院が出始めました。(もちろん、日本の病院です。)

 情報を流せるTwitterのようなSNSを触ったことがないと思われる後期高齢者の方ばかりが通院・入院している病院のためか、(一部の非Windows OS以外のOSのコミュニティを除いては)びっくりするほどネットにも情報が流れておらず、すでに自力でシステムを立て直し終えている病院ばかりなので、たぶん具体的な病院名は書かないほうがよいと思いますが、ともかく怖いことです。

 患者の方から「ウィンドーの何かがどうにかなって、薬が出なかったよ」と言われたので、きっとWindows XP関連のトラブルだと思って私なりに色々と探索したら、やはりそうだったということです。

 この場合に考えられる問題は、主に三つありますね。

(1) XPそのもののトラブル(マルウェアの感染、最後のMicrosoft Updateの失敗)
(2) XPから新OSへのシステム・データの移行や、新OSに基づく院内LAN・ネットワーク構築の失敗(Windows7、8、8.1やUnix系OSへの移行の失敗)
(3) 新OSでの作業への不慣れから来る処方の失敗

 現在のところ、世界的にも(1)はそれほど聞かれていないですし、今回の出来事も(2)や(3)のようです。

 (2)や(3)なら、もはやXPは使っていないわけで、最低限のセキュリティ対策は出来ていることになります。しかし、今後XPを使い続けて、個人情報などもそれで管理するつもりの病院や公共施設は、常に(1)に見舞われる危険性があるわけで、どうするのだろうと思います。

 高齢の患者様のためにも、何とかしてほしいですね。個人情報の流出は、振り込め詐欺の誘発にも関わってきます。

 それにしても、前もってこういうことが起きるだろうと予想してか、サポート終了日の4月9日の二か月くらい前から、XPマシンが大量にある病院の間では、以下の記事と全く同じことが言われていました。なんと、「XPマシンであることの隠蔽の奨励」なのです・・・。

 具体策としては、XP標準の草原の壁紙(”Bliss”)を変えて使うことや、タスクバーを隠すことなどを推奨しています。Unix系・Macユーザーのコミュニティでは、XPユーザーである各病院がこういう恐ろしいことを推奨して回っているという話は以前からありましたが。

【山田祥平のカウントダウンWindows XP】XPを使い続けるとき、配慮してほしいこと
http://www.nikkeibp.co.jp/article/tk/20140224/385041/

 ここに来てIT関連ライターたちも開き直ったのか(?)、公に推奨するようになりましたね。XPであることを隠すことによって患者の精神的負担を和らげるとは、一体どういうつもりだという気がしますが、そういう意識の病院や公共施設が多いのだから、一般の患者さんや利用者はどうしようもないのです。

 隠したところで、OSの能力が変わるわけではないですからね。隠さなくて済むOSにしてほしいです。

 それにしても、「このXP騒動のために、XPを残すか残さないかで周りで口論が起きたり、人間関係が悪化したりする光景を見るのは嫌だなあ」と思いながら、「親切な人のパソコンも横柄な人のパソコンも同じように黙って動作するのはなぜだろう」などと、改めて人間の人間性を上回る人間性を見せるパソコンの立派な性格に感心する日々です。(ふざけて書いているわけではないです・・・。本当にそう思います。)

 パソコン関連の問題で、何が一番嫌かと言えば、人間関係に影響するという点が一番嫌ですね・・・。毎度そうです。どんなに屈強なセキュリティソフトも、一部の人間関係の悪化というマルウェアの感染は防御できないのです。

 それに、改めて思うのは、やはり日本人はスマホへの傾倒とパソコン離れの国民性だなと感じます。スマホの普及率は周辺アジア諸国よりも低いのですが、一つのスマホにインストールしているアプリの数や、ショッピングでの利用率が世界トップです。つまり、ギリギリまでガラケーを買い替えないのに、一度スマホを持つと世界一スマホを使いまくっている国民性というわけです。

 どうしてそうなるのか、私も分からず、社会科学・文化人類学的な観点から見てみれば面白いと思うのですが、少なくとも韓国・台湾・フィリピン・ヴェトナム・タイ・インドネシアなどではそこまで極端ではないですね。こんなにパソコンよりもスマホのゲームに時間を費やしている民族は、アジアでも珍しいです。

世界のスマートフォン利用に関する大規模調査「Our Mobile Planet」の2013年版
http://news.mynavi.jp/news/2013/07/31/137/

 だから、お金に余裕があってもXPを頑なに買い替えないのに、一度7や8、8.1に変えてみると、これは便利だと使いまくるに違いありません。

 でも、今のところは、パソコンよりもスマホの話題には敏感な人が多い一方で、パソコンにはあまり意識が向いていなくて、「XPを使い続けても大丈夫だろう」という人が多い状況だなと感じます。

 そもそも、パソコン(ハードウェア・ソフトウェアを含む)とそれ以外の家電に対して、人々の意識が全然違うのは、どうしてでしょうね。

 パソコン以外の大抵の家電については、例えば一年〜数年の無償サポート期間を超えたら、あとは全てユーザーの責任で、もし壊れたとしても、いきなり家電メーカーに文句を言ったりせずに、まずは「自分が使い方を間違ったり、物理的にどこかにぶつけたりしたかもしれない」と考えるはずです。扇風機が壊れたからと言って、扇風機屋さんやメーカーに無償サポート延長を要求したりしませんよね・・・。

 でも、パソコンとなると、すでに何年もの延長での無償サポート期間を経ているのに、さらに無償で延長サポートを要求している事態です。アナウンサーやキャスターが「XPのサポートをさらに無償で延長すべきである」とコメントしたテレビ局まであります。

 パソコンは元々、デフォルトの状態からさらに自分好みのソフトウェアをインストールしたりハードウェアを接続したりして、自分仕様に仕上げて作っていくものですから、壊れたらなおさら「自分の操作ミス、自己責任」である可能性が高いわけです。

 今回のXP騒動は、結局は、ユビキタス社会に対して日本人という国民性がどう立ち向かっていくかという問題、社会学的な問題としてとらえるべきもので、Microsoft社という一企業のOSのシェア拡大・IT戦略としてだけ終わらせるには、勿体ない話題だと思うのですが、どうなのでしょうね。


【画像出典】

Microsoft Windows XP(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/Microsoft_Windows_XP
posted by 岩崎純一 at 22:20| Comment(0) | TrackBack(0) | Microsoft、Windows、Office

2014年04月09日

どうとらえてよいのかよく分からないXP関連のサポート延長情報

200px-Windows_XP_wordmark_svg.png いよいよWindows XPの延長サポートが終了。いくつかサポート延長情報をメモするついでに、感想を書いてみます。


●GoogleがXP用Chromeのサポートを2015年4月まで継続と発表

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1310/17/news038.html

 ブラウザをサポートするだけの話で、OSの脆弱性には無関係なので、意味があるのかどうか・・・。

 日本のXPユーザーは、同時にほとんどがIEユーザーだし、わざわざChromeを入れている人なら、とっくにOSも変えていそうなものですが。

 Googleが実はGoogle+やAnalyticsなどの自社開発のツールを使ってかなりの個人情報を抜いているのと同じで、XPユーザーがどれくらい残り続けるのかをブラウザ経由で偵察する目的もあると思います。XPにChromeを入れているだけで、Googleには情報が飛んでいるわけで。

 あとは、勘ぐるとすれば、Googleは自力でLinuxディストロを開発して社内・社員だけで使用するなどしたり、Chrome OSなどの自社OSも開発していて、OS自体の改変にも相当慣れているし、すでにXPのカーネルについてのある程度の知識・情報を持っている、といったところかな・・・。


●イギリス政府とオランダ政府がMicrosoftとWindows XP延長サポート契約を締結

http://arstechnica.com/information-technology/2014/04/not-dead-yet-dutch-british-governments-pay-to-keep-windows-xp-alive/
http://www.computerweekly.com/news/2240217389/Government-signs-55m-Microsoft-deal-to-extend-Windows-XP-support

 ついに、各国政府までもが一OS企業にお金を積む事態に・・・。実際は、自治体や企業も同じことをしているらしいですが。

 私は個人的には、二回の「さようなら、Windows XP」でも書いたように、今回のXP騒動の目的がMicrosoft社の壟断だけにあるとは考えていないし、これ以上サポートを延長しろと要求するのはさすがにユーザーが傲慢すぎるのではないかと思うのですが、大金を積んだ政府や企業に対しては、言うことを聞きます、というMicrosoftの意志表示なのでしょうか。

 しかし、本当にこれがデマではなくて、お金を積んできた国の政府や企業にだけMicrosoftが手厚い延長サポートを始めたとなると、日本政府や日本の企業、日本の都市銀行(当時、ATMにXPマシンを大量に導入して、いまだに使用中)も早いところ同じこと(Microsoftに頭を下げてお金を摘む)をしないとまずいということになってしまいそうです。

 つまりは、ちょっと眉唾物だなと思ってしまいます。(実際は本気でサポートしない気がします。イギリス政府やオランダ政府が根負けしたか、懇願した感あり・・・。)

 イギリスやオランダが、かつてのMicrosoftによる反トラスト法(アメリカの独禁法)違反のような事態の形成に加担しなければよいのですが。一つのOSの冗長な独占状態を作り上げるのは、OS企業とユーザーとの暗黙の協力に他ならないですからね。

 基本的に、各国の政府や企業が一企業のOSによってたかって金をつぎ込むのは、セキュリティ的にも危なくて、本末転倒ですよね。


【画像出典】

Microsoft Windows XP(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/Microsoft_Windows_XP
posted by 岩崎純一 at 23:10| Comment(0) | TrackBack(0) | Microsoft、Windows、Office

2014年03月30日

さようなら、Windows XP(その2)

200px-Windows_XP_wordmark_svg.png 前回(昨日)の続きです。

 私の場合、今回のWindows XP、Office 2003、Internet Explorer 6〜8(XP向けの8のみ)のサポート延長終了に伴い、昨年9月くらいから今までに、知人・友人・職場の10〜12台のXP搭載パソコンをVista以降(7がほとんど)に移行・更新したという話ですが、それらのパソコンをいじった際に気になった点を書いておきます。

 昨日も書きましたが、別に私はMicrosoftの回し者でも何でもありません。(などと書いたところで、疑う方がいらっしゃるはずもないでしょうけれど・・・。)

 ただし、改めて書きますと、「できることなら」サポート終了後はXPの使用は控えたほうがよいとしか言いようがないと、個人的には思うわけです。


●そもそもOSを何にする?(XP→Vista、7、8、8.1、他のOS)

 そもそもXPの次は何のOSにするのか。この時点で人それぞれであるわけです。特に、パソコンを共用している複数人の間で、「早く最新のOSを触りたい」、「パソコンは苦手なので、ギリギリまで使い慣れたXPとやらで行きたい」などと意見が割れている場合が、一番厄介です。

 私もそんな状況に出くわしました。どちらに合わせるかは、結局、どちらに合わせれば仕事・業務・趣味などが最も早く遂行できるか(仕事・業務が遅れて他人に迷惑をかけないか)ということで決めるしかないと思います。

 一般的には、XPのような操作性を求めるなら7、最新の機能やセキュリティを求めるなら8か8.1を薦めることになりますね。案の定、「8以降は画面がチャラチャラして仕事にならない」という人がいますし、7がXPに代わるデファクトスタンダードになるでしょうね。

 ただし、2014年の今の時点では、個人向けの7搭載パソコンはほとんど出ておらず、ダウングレード権を行使した7搭載の法人向けパソコンを個人事業主・SOHO使用として買うか、今回の騒動を狙ってHP(ヒューレット・パッカード)などが出している量産型の7搭載パソコンを買うしかありません。

 それ以外で出回っている7搭載マシンの品質は・・・。買うなら自己責任です・・・。海賊版に注意しましょう。

 元々知らずにVistaのダウングレード版としてXPを使っていた人の場合は、とりあえずVistaに戻して様子を見ることにしました。戻すだけなら、その人の金銭的負担がゼロなので。(こんな時は、その人がVistaのインストールメディアを箪笥やロッカーのどこかに取っておいたという奇跡が必要なのですが、今回はその奇跡が起きました。)


●マシンごと(CPU、メモリ、マザーボードなどごと)買い替えるかどうか

 OSだけをアップグレードまたはクリーンインストールするか、マシンごと買い替えるかどうかの検討も必要ですが、ともかくマシンのメンテナンスがよく分からないというメインユーザーがいる環境の場合はマシンごと買い替え、メインユーザーがOSインストールの経験がある場合で既存機のスペックが充分である場合はOSだけインストール、ということにしました。

 できれば、CPUはCore i3以上、メモリは4GB以上あればよいですが、Celeron、2GB程度でも7以降は動くことは動きます。ほとんどの32bitソフトは64bitOS上でも動くので、今さら32bitOSを入れる必要性はないと思いますが、32bitを入れる場合は、メモリは8GBや16GBを積んでも無意味で、4GBまでしか意味がないので、要注意です。


●経済的負担と電気代の問題

 しばしば、「XPのサポートが切れると言われても、パソコンやOSを買い替える経済的余裕がない」という人がいますが、結論から言えば、古いOSを使い続けると経済的負担(電気代)とマシンへの物理的・電磁気的負担が相当増えると言えますね。

 同じ処理をするにも、古いOSのほうが電気を食いますし、CPU・メモリ・HDD・マザーボード・バッテリーの全てに負荷をかけます。

 さらに、同じパソコン・CPU・メモリ・HDD・マザーボード・バッテリーでも、購入当初のそれらと経年劣化後のそれらとでは、後者のほうが電気を食いますし、それら自身に負荷をかけます。長期間交換したことがないバッテリーは、性能が平気で半分以下から10%くらいにまで落ちます。

 ただでさえ、XPはサポートが長かったわけですから、そのOSソフトであるXP以外のハード部分が全く更新・交換されたことのないパソコンが大量に使われている状況であり、結局は昨今の電力・原発問題やゴミ処理問題に直結してしまいます。

 今持っているXP搭載パソコンを過度に長期に渡って使い続けることが、皮肉にも物や地球環境を大切に扱っていることにもお金を無駄に使っていないことにもならないのは、確かだと言えます。

 そもそも、家計にとって最も負担の小さな情報収集のあり方は、パソコンをやめて公共図書館に行くことなどであるわけで、それはそれで立派な情報収集のあり方ですし、それだけで高い教養を身に付けている人だっています。パソコンを使っていながら、かつ「経済的余裕がないから買い換えない」という考え方には、やはり矛盾や誤りがあると感じてしまいます。


●Outlook Expressの提供終了、過去のメールのエクスポート・インポート

 OS以外のソフト面では、これが一番厄介な点でした。一般のWindowsユーザーなら、OutlookやWindows Live Mailに乗り換えるしかありません。機能重視ならOutlook、Outlook Express(OE)との操作の共通性重視ならLive Mailだと思います。

 人それぞれなので、それぞれ設定をしました。この三つのソフトどうしでエクスポート・インポートするだけでも、かなりの細工が必要なので、苦労しました。

 OEが便利だったのにどうしてくれるんだと言う人もいますが、こればかりは仕方がありませんね。OutlookもLive mailも嫌で、契約プロバイダ標準のメール画面をブラウザで見るというところに落ち着いた人もいます。


●Microsoft Office 2013

 これについても案の定、「ダウンロード購入って何だ!!」、「オンラインコードって何だ!!」、「ディスクが入っていない!!」という人が続出中ですが、そんな場合はとりあえず2010バージョンでよいと思います。


●OS更新時に必須のストレージ(HDD、SSD)

 私は、自分のパソコンについても他人のパソコンについても、転送ツールを使ってデータを移行することはしないタイプで、手動でパソコンどうしをつなぐか、外部のHDDやSSDを介します。

 最近人気のオンラインストレージを利用してデータを保存・移行している人も知っていますが、インターネットからも自分のOS搭載HDDからも隔絶された独立の保存先は持っておくべきだと思います。(OS搭載HDD上でパーティションを分けるだけでは意味がありません。)

 家庭内・法人内ネットワークなら話は別ですが、誰のどのパソコン(誰がどのパソコンに接続したどのUSBメモリや外部HDD)からマルウェアが感染したかが分かるようにはしておくべきです。

 SSDが台頭していますが、やはり今もまだ、よく使うファイルの一時的な保存先にSSD、大切なファイルの長期的な保存先にHDDを選ぶのがベターだという気がします。これは、まだSSDが高価だからという価格の話よりは、データの書き込み方式の話ですが、電気的な保存の発展がまだ過渡期である一方で、磁気的に保存することの利点はまだまだあると思うからです。

 SSDに関しては、さらに価格が下がり、かつ動作が安定的になる余地があると思います。Windowsユーザーなら、迷わずNTFSファイルシステムのHDDでよいと思います。

 ところで、Windows 8から搭載されたオンラインストレージ機能のSkyDriveは、8.1でOSに統合され(むしろ不便になったという声が多く)、今年に入って欧米圏における商標権の問題でOneDriveと名称変更されましたが、DropboxやGoogle Driveに代わるオンラインストレージのデファクトスタンダードになるかどうかは不明です。

 先ほども書きましたが、普段から、ネットワークやOS搭載HDDから隔絶された物理的媒体にデータを保存する癖をつけておくことが一番だと思います。


●セキュリティソフトのインストール

 これについても、ウイルスバスターを好む人、ノートンを好む人など、人ぞれぞれに意見がバラバラなので、その人に合わせればよいと思います。明らかに機能差があれば、よい方を薦めるのですが、最近はそうでもないので。

 共用パソコンの場合は、セキュリティーに一番詳しい人の意見に合わせるのが得策だと思います。


●ウェブサイトのHTMLソースの書き変え

 これは、他人のパソコン自体をいじった時の話ではなく、他人のパソコンをいじって得た情報を元に私のサイトをいじった時の話ですが、書いておきます。

 私は、この自分のサイト・ブログ以外に5つの法人・団体サイトの管理・更新をしていますが、Internet Explorer 6〜8(XP向けの8のみ)のサポートが終了すること、Internet Explorer 11が出たことに伴うソースの書き換えは、そんなにしていません。

 IEは、ソース解釈・互換性の問題でMozilla FirefoxやGoogle Chromeに劣りますが、11は9や10よりは改善されていると感じます。

 今はWordPressなどのCMSや各種Wikiなどでサイトが作れますが、あくまでも自作にこだわり、サイトの制作・管理にかける労力と時間を惜しまない人は、ブラウザの変化と共にHTML規格・標準的なソースの記法の変化を楽しむのも、一興だと思います。


●まとめ

 さて、色々と書きましたが、知人・友人・職場のXPパソコン更新の際に、それらユーザーの皆様に指摘してみたことは、以上のようなことです。

 あとは、サポート終了後に、巷でどれほどの数のXPパソコンがスタンドアロンではない方法で使われ続けるかに注目ですね。(USBメモリや外部HDD、無線LANなどを接続した時点で、スタンドアロンではありませんので、マルウェアの侵入が可能です。)

 私も、このサイトでおこなっているアクセス解析のOS分野で、XPからのアクセスがどれだけあるかに注目したいと思います。(XP使用者を批判するためではなく、統計上の興味から。)

 最近多いのは、正規版かどうかも分からない古いOSを用いた中国からのブルートフォースアタックやXSSアタックで、日本の個人XPユーザーを踏み台にして攻撃するようなケースも出てきそうです。市販の最新のセキュリティソフトを入れたWindows 7マシンは、このような攻撃のほとんどを防いでくれています。

 今後は、XPを使い続けて問題が起きたとしても、全ては自己責任ということになってしまいます。


【画像出典】

Microsoft Windows XP(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/Microsoft_Windows_XP
posted by 岩崎純一 at 12:37| Comment(0) | TrackBack(0) | Microsoft、Windows、Office

2014年03月29日

さようなら、Windows XP(その1)

200px-Windows_XP_wordmark_svg.png いよいよ一つの時代の終わりが迫ってきました。「さようなら」よりは「ありがとう」と言うべきかもしれませんが、ともかくWindows XPの時代が「表向きは」4月8日〜9日に終わりを告げることになったわけです。(経度によって日付は異なります。)

 4月の日本の二大事件は、消費税増税(4月1日)と、このXPの延長サポートの終了(4月8日。日本時間だと9日)ですね。パソコン・OS・周辺機器を買い替える人にとっては、ダブルダメージですね。

 また、XPと同時にOffice 2003とInternet Explorer 6〜8(XP向けの8のみ)のサポートも切れます。

 しかし、官公庁・自治体がXPを使い続けると豪語しているくらいですし、個人・家庭においても完全移行は無理、不可能でしょうね。

 順番が逆だったら、少しは事情が違ったと思います。パソコン初心者が、XPのサポートが切れた瞬間から増税の日までの一週間に巷で何が起きたかを見計らってから、詳しい人にどのパソコンがよいかを聞いて回れるからです。そうでないがために、パソコンやOSに詳しい人ばかりが、すでにWindows 7や8、8.1に乗り換えたりWindows以外のOSに乗り換えたりして、準備万端の状態で9日を迎えるというわけです。

 私の場合、昨年の9月から今月末まで、大体10〜12台くらいのXP搭載パソコンの移行・更新作業に追われていました。(それぞれに大変さが違ったので、大まかにしかカウントできませんが。)

 パソコン所有者・使用者によって希望やこだわりが違うので、基本的にはその人に合わせないといけません。しかし、Outlook Expressなど、XPまでしか使えないソフトについては、使う人がそれらを卒業し、新しいソフトを頑張って覚えるしかないのです・・・。

 今日も近くのヤマダ電機に行ったら、ものすごい人でした。私が見た同店の人数としては、圧倒的に過去最多でした。

 XPは非常に出来の良いOSでした。延長サポートを含めて12年以上のサポートというのは、Windows OSとしてはあまりにも長期政権でした。私の場合、この自分のサイト・ブログ更新用パソコンは、XPのものを主に使用していました。こちらも7への移行はすでに終えていますが、サイトのソースを動作の軽いテキストエディタで手書きするのが好きな私としては、XPも7もそんなに違いは感じません。

 さすがに自分の共感覚や和歌のコンテンツ・データベース、音楽や動画の制作・保存・再生などの重量級の作業になると、違いを感じます。全体としては、当然ながら7以降が良いと言えます。ただ、私は(巷ではパソコンのスペックを考える上で最重要のテーマと思われる)ゲームをしないので、ゲーム関連の情報は全く追っていません。

 ところで、私はMicrosoftの回し者でも何でもありませんが、周りのWindowsユーザーの方々や巷のWindowsユーザー動向の意識を見ていて、かなり気になることがあるので、一応書いておきます。

 そもそも、XPのサポートが終了するという事実は、急に出てきた話ではないわけです。Microsoft自身が以前より具体的な日付を告知し、個人にも企業にも長い準備期間を与えています。しかも、本来なら2011年でサポートが終わっていたはずのものを、今年まで延ばしてきたわけです。無論、このサポートは無料です。

 もしXPのサポート終了が、Microsoftの新OS(7、8、8.1)の売り上げを伸ばすことだけを目的としているのならば、同社は早期にXPのサポートをやめていた上、意図的にXPのサポート終了の年月日の告知を遅らせた上で新OSを喧伝したはずです。(世の中には、そういうOSだってあります。)

 だから、何でもかんでもMicrosoftの策略だと決めつけるのはよくないと思います。「できることなら」サポート終了後はXPの使用はなるべく控えたほうがよいというのは、本当だとしか言いようがないと思います。現実には、多くの人が使い続けると思いますし、仕方のないことだとも思いますが。

 しかし、一番問題なのは、「XPを使い続けること自体」よりも「ユビキタス社会に生きる人間の危機意識の低さ」だと思います。それが、このXP問題に如実に表れていると思います。

 必ずしも、経済的余裕のある人(企業)が率先してOSを乗り換えているわけでもないし、経済的余裕のない人(企業)がOSの乗り換えに遅れているわけでもないようです。

「自分(自社)はXPを使い続ける」と答えている人(企業)が相当数いる(ある)のに「XPを使い続ける人や企業は信用しない」と答えている人(企業)も相当数いる(ある)、という巷のアンケート結果を最近目にします。どこまで信憑性があるかは分かりませんが、そういう意識でいる人(企業)が多いなというのは、確かに感じます。

 XPからの移行が進んでいない原因は、アプリケーションソフトの互換性や経済的負担の問題以上に、多くのユーザーや企業の身勝手な意識(OSに対する甘い意識のみならず、ユビキタス社会に対する甘い意識)のほうにあると私は思います。

 本来なら、「自分(自社)が使い続けるなら、そういう他の人や企業も許す」、もしくは「自分(自社)も使わないし、他の人にも企業にも使わないことを求める」、もしくは「自分(自社)はXPを使わないが、使い続ける人がいたり企業があったとしても、自分のことではないからどうしようもない」のどれかしか回答がないはずなのですが・・・。

【調査例】XP使用の中小企業、サポート終了後も53%が「このまま使う」 大阪信金調査 2014.3.20
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140320/biz14032017470030-n1.htm

 結局、「XPはもう使ったらダメ」を前提に、色んなメーカーが8.1やダウングレード版の7の搭載パソコンを大々的に出している状況というわけです。ダウングレード版は、今は個人向けの場合も、法人向けパソコンを個人向けとして出している場合が多く、画像ソフトや年賀状ソフトなど、初心者向けのプリインストールソフトが無いものが多いので、要注意です。

 XPを使い続けることで自分のパソコンがマルウェアに感染し、データの漏洩や破壊が起きるだけなら、自業自得だし、第三者には関係ないと言えますが、XPを使い続けること自体が見ず知らずの他人に迷惑をかけていることになりうるというのが、残念ながら一番のポイントだと思います。

 他人のパソコンに自分がマルウェアを感染させていること自体に自分で気づかない場合が多いということです。
(今も98やMeを使っている人がいるからXPも大丈夫だと言う人がいますが、個人・企業共にOSの占有率がXPとは全然違って低いし、今は98やMeをピンポイントで攻撃するクラッカーはほとんどいない状況です。)

 殊にパソコンに関しては、そこが「自宅の防犯」とは異なる点だと言えます。家のカギをかけていなくて空き巣に遭ったところで、困るのは自分と家人だけですが、パソコンはそうはいきません。多くの場合、自分のパソコンのカギをかけ忘れること(古いOSを使ったり、セキュリティソフトを入れなかったりすること)が、病気のウイルスを携えて人の家に空き巣に入っているようなものだからです。

「パソコンをあまり詳しく知らない人が、便利だからという理由だけでパソコンを使わないほうがよい」というのは、一見暴論ではありますが、そうとしか言いようがない時代だとも思ってしまいます。最近のパソコン・OSは、初心者や高齢者に使いこなせるわけがないほどのハイスペック・高機能を持っています。

 だからこそ、パソコンに詳しい人は、どうしてもパソコンを便利に使いたいと言う懇意な初心者(知人・友人・同僚など)から頼まれてその人のパソコンをいじった際には、「今、あなたのパソコンに何の目的で何をインストールしたか、OSとは何であるか」といったことを一通り丁寧に解説することが望ましいと思います。パソコンを使いたいと言うその人と懇意である限り、その人を「パソコンをある程度知っていて、他人に迷惑をかけない人」にしてあげることは、パソコンに詳しい人の責任でもあると思うからです。ただし、そのような第三者の助言に耳を傾けない人のパソコンの面倒は、第三者が見る必要や責任がないとも思ってしまいます。

 そうやって、今日のユビキタス社会において、自分の身を守り、人の身を守っていくことが望ましいと思います。

 次の記事では、XPから新しいOSに移行する際に、人のパソコンをいじっていて気になった点を書いてみます。


【画像出典】

Microsoft Windows XP(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/Microsoft_Windows_XP
posted by 岩崎純一 at 22:38| Comment(0) | TrackBack(0) | Microsoft、Windows、Office

2013年10月20日

Windows 8.1

 いよいよWindows 8.1が発売されましたね。
 8.1からは、SkyDriveとOSの融合により、以下の記事で書いたような事態がいっそう増える気がします。

http://iwasaki-j-ict.sblo.jp/article/78737644.html

 XPのサポート停止は、何が問題かというと、XPの普及率が高いことを考慮していないことというよりは、パソコン初心者や高齢者までもが新OSに乗り換えなければならない点だと思います。

 上記の記事で書いたような形で、誤って自分のパソコン内のファイルを公開してしまっているのは、どうしてもそういう方々がほとんどになってしまうかと思います。

 しかし、そういう場合でも、ミスしたのがユーザーであることに変わりはないし、公開されたファイルは当然、不特定多数の人の目に触れることになります。だから、そういった点についての危機意識がない場合は、やはりSkyDriveの使用自体を控えたほうが良いと思います。

(Microsoftとしては、公開されたファイルに限らず、アップロードされたユーザーの全てのファイルに元々アクセスできるようになっていると思いますが。)

 その意味では、標準でのディスク媒体による販売がなくなったOffice 2013について起きている反発とは質の違う状況だと思います。どちらかというと、Office 2013の場合、ユーザー側のミスや不慣れにのみ原因があるのではなく、Microsoftの方針・コンセプトの不親切さのほうにも原因がある気がします。

 アプリケーションソフトのインストールについての「もうCD・DVDディスク自体がいらないのではないか」という発想は、限界効用理論のゴッセンの法則の影響を真正面から受け続ける(次々と「テコ入れ」や「イノベーション」を続けなければならない)ICT業界の宿命だとは思いますが、それにしても最近は、あまりの変化の速さに驚くことが多いです。
posted by 岩崎純一 at 20:51| Comment(0) | TrackBack(0) | Microsoft、Windows、Office