2017年10月09日

サイトをパソコン優先からスマホ優先へ

 最近はサイト(ブログを含む)のアクセス解析を公開していなかったのだが、公開していなかっただけで、解析そのものは恐る恐る継続している。特にGoogle Analyticsの性能の向上は凄まじく、知りたいことから知りたくないことまで、様々なことが分かるようになっている。

 今回は、2004年(開設時)から現在までのサイト・ブログ全般の解析結果だけを更新した。特に、ここ最近数年のアクセス解析結果を、サイト開設以来の10年間と比較した各種グラフも載せておいた。下記の資料の通りである。

●サイト・ブログ全般の解析結果
http://iwasakijunichi.net/analysis/whole.pdf

【掲載ページ】アクセス解析データ書庫
http://iwasakijunichi.net/analysis/

「恐る恐る」というのは、「当サイト・ブログのアクセス解析の方法」に書いた方法によるアクセス解析を開始・公開して以来、「スマホ勢の席巻に譲歩する部分と屈しない部分」で書いたような傾向が現在はもっと顕著に進行しているからで、実際のところ、解析結果がそのことを物語っている。「パソコンでじっくりと閲覧する人向けの学術サイト」だと自負して制作している私のサイトも、一部の方々が熱心に何度も読んで下さっている点を除いては、時流に合わないサイトだと見なされる覚悟を持つべき時がそろそろ来たなと思い始めて、もう5年くらいは経つのだが。

 しかも、私のサイトはレイアウトを手動で5段階(大きなデスクトップ型パソコン、ラップトップ型パソコン、タブレット、スマートフォン、フィーチャーフォン・旧携帯)に切り替えられるように作ってあるが、デフォルトでは「ラップトップ型パソコン」(幅1024ピクセル)に無理矢理設定してある。つまり、幅1024ピクセル以上のラップトップやデスクトップなら、そのまま見やすい設定にしてある。「スマホで見たい場合は、各自で切り替えて下さい」というのが私の方針で、いわゆるレスポンシブデザインにはしていない。

 おそらくこのような姿勢を続けてきたがために、最近は、レスポンシブデザインを大々的に推奨しているGoogleの検索エンジンとますます相性が悪くなっており、ロボット・クローラーにも煙たがられているようで、GoogleのSearch ConsoleやPageSpeed Insightsの画面で、「モバイルユーザビリティがひどい」、「サイトをモバイルユーザー優先にしなさい」と怒られ、「さもないと、検索順位がどんどん下がり、インデックスもされなくなりますよ」といじめられている。

 そもそもGoogleは、昨年10月から11月にかけて、「Mobile First Index(モバイル ファースト インデックス)」といって、あらゆるウェブサイトの評価およびインデックスを、パソコンでの閲覧におけるユーザビリティではなく、モバイルでの閲覧におけるユーザビリティを基準として行う方式に移行することを発表しており、実際にこれ以降、Google検索の結果が大幅に様変わりしてきている。

●Mobile-first Indexing
https://webmasters.googleblog.com/2016/11/mobile-first-indexing.html

●モバイル ファースト インデックスに向けて
https://webmaster-ja.googleblog.com/2016/11/mobile-first-indexing.html

 もちろん、私がこれまで圧倒的にパソコンでの閲覧者を優先した方針を採ってきたことには、私なりの明確な理由がある。私のサイトに何年間も来て下さっているリピーターの方々は、そもそもパソコンでの閲覧行動が中心であるため、スマホやタブレットでもパソコン用レイアウト画面をご覧になる率が高いために、このレイアウトをデフォルトにしているのである。

 強制的にレイアウトが変わるレスポンシブデザインのほうが、まじめに他人のサイトを読み込んでいる閲覧者にとってユーザビリティが低いというのが私の見解なのである。こうしたユーザーの閲覧行動は、歩きスマホでのゲームのついでに「共感覚」などのワード検索で私のサイトに辿り着き、すぐに離脱するユーザーとは動きが全く違っているのである。

 しかし、そんな努力も空しく、世はスマホ天国。とてもこの時流に抗うことはできない状況になっている。端末代金、基本使用料、インターネット接続料、通信料などのトータルで見ても、工夫すれば、スマホの機種を短期スパンで変更し続けるよりも、良いパソコンを持ってメンテナンスし、必要に応じて買い換えるほうが、長期的には安上がりで無駄がないにもかかわらず、前者よりも後者の選択を採る人口そのものがどんどん減少している。

(誤解されないよう、以前から何度も書いているが、当初からスマホで私のサイトを隅から隅までお読み下さっている方々もおり、そういった方々には心より感謝している。)

 そういうわけで、ついに私のサイトも、昨日からスマートフォン向けレイアウトをデフォルトにすることと相成ったのである。今後は逆に、パソコンで訪れて下さった皆様のほうが、各自のパソコンに合ったレイアウトに切り替えて閲覧していただければありがたい。

 先のグラフから分かることを大まかに列挙しておく。今回デフォルトレイアウトを変更した苦渋の決断の理由がお分かりいただけると思う。文章中心、学術的内容中心の個人サイト全般に起きている問題であると思うので、同じ境遇にあるサイト管理者の方々とは、ぜひ技術的なことも含めて議論してみたい。


【私のサイト(全ブログを含む)のアクセス解析から分かること】

◆最初の数年間でページビュー数や訪問者数が伸びているのは、もちろん、サイト自体の拡充に伴う検索エンジンへの登録ページ数の増加による。

◆最近数年で、メインサイトのページビュー数が減っているにもかかわらず、訪問者数が横ばいであるのは、

(1)スマートフォン人口の急増とパソコンを所有する個人人口の激減で、学術的な個人サイトをじっくり読み込む人口が減り、初回到達時のページのみを見て容易に離脱するタイプの行動(新規訪問者人口)が増えたことによる。

(2)Googleが推奨し、検索エンジンへのサイトの優先的な登録や順位アップの際の指標の一つとしているレスポンシブデザインを、私のサイトは採用しておらず、個人パソコンでの古参の閲覧者の方々を優先し、しかもスマホやタブレットのユーザー向けには、レイアウトの手動切り替え機能の設置で対応するという稀有な方式を採用してきたため(デフォルトレイアウトは幅1024ピクセル以上の「ラップトップ型パソコン」)、Googleからのサイトの評価が下がると共に順位も下がり、「訪問は一回のみ、閲覧は一ページのみ」という閲覧者が増えたことによる。
(ただし、Googleが示している指標は200ほどあり、詳しい因果関係は不明としか言えない。)

(3)一方で、私自身がサイトに施すマルウェア対策などの技術が向上したことで、危険なアクセスを排除できていることによる。

◆全訪問者に占めるリピーター(複数回の訪問者)の割合は減少に転じているが、一度リピーターになって下さった方による一回のサイト訪問での滞在率(複数のページを閲覧する確率)は95%を超えている。

◆年々、新規訪問者のサイト滞在率は下降し、直帰率(最初に訪問したページのみを閲覧し、そこからすぐに離脱した割合)は上昇しており、全体の直帰率をも押し上げている。

◆サイト訪問者は、「訪問時の一ページしか閲覧しない、一回きりの多数の訪問者」と、「訪問すれば、数十〜数百ページ以上を閲覧するリピーターとなる、少数の訪問者」とに二極化しており、年々その傾向は高まっている。

◆激減しているのはWindows OSのパソコンによる閲覧で、急増しているのはiPhone OSとAndroid OSのスマホによる閲覧である。一方で、OSがMac、Unix、Linux、その他の非Windows OSである場合、閲覧行動がここ10年であまり変わっていない。
(Windows以外のOSのパソコンの所有者は、スマホでインターネット閲覧ができるからといってパソコンの所有自体を取りやめることがほとんどないパソコン愛好家であることが見て取れる。)

◆スマホで私のサイトを訪れて下さる方々のほとんどは、到達時のページしか見ておらず、滞在時間も短い。

◆パソコンからの新規訪問者は、サイトを長い時間、複数ページにわたって閲覧してから離脱する傾向にあり、その中からリピーターとなって下さる割合も高い。

◆タブレット端末での閲覧者は、スマホでの閲覧者とパソコンでの閲覧者の中間の傾向を持つ。

◆Internet Explorerでの閲覧が減少しているのは、

(1)Windows 10の標準ブラウザであるMicrosoft Edgeでの閲覧が増加したことによる。

(2)パソコンでの閲覧自体の減少による。

◆Google Chrome、Safari、Android Browserでの閲覧が増加しているのは、スマホの標準ブラウザでの閲覧が増加したことによる。Google Chromeを標準ブラウザとする端末は、パソコンとスマホの両方が出回っているが、Google Chromeでの閲覧の増加のほとんどは、スマホユーザーによるものである。
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posted by 岩崎純一 at 16:07| Comment(0) | TrackBack(0) | アクセス解析
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