2015年04月12日

外付けハードディスクの自作記録

 今回は、外付けHDDの自作記録を書いてみます。

 しかも、途中で、一見すると技術的なこととは関係のない(ある意味で私の聴覚・共感覚が原因の)ハプニングが起きましたので、読んでいて何やらさっぱり分からないという場合はご質問下さい。

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 このブログでも散々書いてきたWindows XPのサポート終了からおよそ一年。私がかつて手配からセッティングまでさせてもらったXPマシン(個人・共用パソコンの両方を含む)をまだ使い続けていた人たちから、「そろそろ買い替えたいのだけど、データや古いパソコンの廃棄はどうすればいいですか?」という相談がちらほら来ています。

(何度も書きますが、一応、XPの使用継続自体は、一年前からもう安全とは言えず、褒められたことでないのは確かです。)

 しかし、使えるパーツを捨てるのはもったいないということで、許可を得た上で、マシンをもらって分解し、使えるパーツは私が使うことにしました。ここ数年は、こうして私が古いマシンをもらって、代わりに新しいマシンを選んで手配するケースが増えています。

 何よりも、HDDはすでにこれらのマシン購入以降に何度か壊れ、そのたびに、一応私がメンテナンスしやすいものに交換しているので、まだ数年しか使っていないものがほとんどで、物理的な傷や不良セクタは特にありませんでした。これをもらって外付けHDDに作り替えることにしました。

 普通は、HDDの新品(リテール品やバルク品)を買ってきて自作するのですが、不要なマシンのHDDを使う場合は、もちろん元の使用者のためのデータの移行とセキュリティソフトなどによるマルウェアのチェックは必須です。

 ここでは、玄人志向のGW3.5AA-SUP3を使って古いXPマシンのHDD(250GB)からUSB接続の外付けHDDを自作した例を、順を追って書いてみます。(途中で、珍しく面白く苦痛なハプニングが発生!!)


(1) HDDのデータのバックアップ、ウイルスチェック、フォーマットを行う

 当たり前ですが、特に人から頼まれたり人と共用していたパソコンのHDDの場合、必ず中身を確認し、データが残っている場合は、バックアップや消去を行いましょう。

 OSが入っていた場合は、いきなりOSの消去はできないので、管理者権限で入り、フォルダの読み書き設定の変更などをしてから消去します。

 それから、ディスクのフォーマットを行います。先のデータ消去を経ないでフォーマットすると、見かけ上はデータは消えますが、完全にデータ消去されないことがあるので、データ消去は前もってしたほうが無難です。

 ただし、旧パソコンのフォーマット機能よりも外付け先のパソコンのフォーマット機能のほうが強力な場合、ウイルスチェックのみを行い、フォーマットは後回しにしてもOKです。

 ちなみに、今回購入した玄人志向のHDDケースには、FAT32仕様でフォーマットできるディスクなどが付いてきますが、さすがはチャイナ製で、どうもフォーマットの結果が怪しく、Windowsで4GB以上のサイズのファイルを扱うなら、ファイル容量制限のないNTFS仕様のフォーマットソフトかWindows 7に標準搭載のフォーマット機能を使うのがよいです。WindowsとUnix系OSを頻繁に行き来するなら、FATでもよいですが、最近はNTFSで十分に通用します。


(2) パーツを準備する

 HDD、SATA(Serial ATA)-USB変換器、電源ユニット、ケース、USBケーブルなどパーツを準備します。普通、USB接続のHDDケースなるものを買えば(今回のGW3.5AA-SUP3など)、ほぼUSB変換器やUSBケーブルも付いてきます。

 ただし、いくらUSB3.0仕様の変換器・ケースを買っても、マシン側にUSB2.0端子しかなければ、USB2.0の速度しか出ないボトルネックが起きますので、意味がありません。また、かなり古いXPマシンのHDDを流用する場合は、SATA接続かIDE接続かに注意しましょう。

 今回使うHDDは、バルク品で買ってDELLマシン内で使っていた以下のHDDです。

 Seagate Barracuda 7200.12 3.5inch SATA 250GB

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(3) HDDのSATA端子をUSB変換器に接続し、HDDケースに入れて保護

 ↓まず、HDDとUSB変換器(電源ユニット付き)を丁寧につなげて固定。

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 ↓次に、ゆっくりとケースに入れて固定。

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 ↓ケースに入れたところ。

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 ちなみに、このような、粗悪品とまではいかないまでもバルク品に近い、大量一括仕入れの海外製品(特にチャイナ製品)の場合、「端子やネジ穴がズレすぎてハマらない!!」というハプニングもしばしばあるので、注意が必要です。そのため、付属品の全てをご丁寧に使わなければならないなんてことはなく、USBケーブルなどは調子が良いものに替えてしまえばよいです。


(4) USBでパソコンとつなぎ、電源オン

 ここで、必要な場合は(先ほどフォーマットしていなかった場合は)ドライブをフォーマットします。

 これまでWindowsを入れてOS用のCドライブとして使っていたり、データ保存用のDドライブとして使っていた場合は、フォーマットは必要なし。ただ、データの読み書き設定が変わっている場合があるので、一応フォーマットしてまっさらにすることをおすすめします。

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(5) 「キーン」というコイル鳴き発生!!

 さて、OSの消去・フォーマット作業をしていて、ずっと不快感・苦痛を感じていました。なんとコイル鳴きが発生中!! 思わぬハプニングです。

 コイル鳴きとは、電化製品・電子機器のコイルなどから発生するキーンという不快な高音のこと。

 さっそく、当該製品GW3.5AA-SUP3について同様の報告がないか、色々な通販店の掲示板やブログを回ってみると・・・あるわあるわ。

http://club.coneco.net/user/72558/review/135148/(coneco.net(コネコネット) 商品レビュー)
http://bbs.kakaku.com/bbs/K0000260418/SortID=18457884/(価格.com)
http://www.yodobashi.com/community/product/100000001001378272/index.html(ヨドバシ.com)
http://blog.kyo5884.tk/archives/87(kyo5884's blog)

 しかし、こういうモスキート音が聴こえない人は聴こえない、聴こえる人は聴こえるという性質の問題なので、「初期不良かな」、「私の製品からはそんな音は聴こえないよ」、「返品・交換しても、また鳴ってるんだけど・・・」、「耳鳴りか精神異常じゃない?」というやり取りが延々と続くわけです。

 これに関連しますが、私は、このコイル鳴きに限らず、かなり過剰な聴覚や共感覚と呼ばれる感覚を持っていることもあり、特に街頭のモスキート音や、商業施設の自動ドアや駐車場の超音波センサーの高音が聴こえてしまい、苦痛を覚える体質です。

 いつも二・三人の参加ですが、「超音波知覚者コミュニティ東京」なるサークルを勝手ながら作って、街中を歩いています。

「超音波知覚者コミュニティ東京」
http://iwasakijunichi.net/choonpa/

 基本的に、チャイナ製の高周波音・超音波発生装置のほうが粗悪品で、不快な超音波を発生させていて、それらをむやみやたらに設置している国内のデパートの姿勢には疑問を感じますし、三菱・日立・東芝などの国内企業の高周波音・超音波発生装置のほうが良品なのですが、やはり製品の質と知覚の鋭さとは別の問題であるわけです。

 また、共感覚を使えば、聴覚で聴こえていない超音波も、粗密波としての音波が色(可視光線)で見えることで、鳴っていることが分かります。

 ただし、今回のコイル鳴きは、それらの高音よりは低く、どちらかというとブラウン管テレビ(CRT)の走査線の周波数15750Hzの高音に近い可聴音域の高周波音と言えますので、聴こえる人が多く、同様の苦情も出て、場合によっては返品が受け付けられたのだと思います。

 技術的な話題から少し外れましたが、一応、そういう感覚も自分のパソコンいじりに用いています、という余談でした。ご関心のある方は、メインサイトやメインブログをご覧下さい。


(6) コイル鳴きの箇所を特定する

 さて、コイル鳴きの箇所を特定する作業です。別に自負するわけではありませんし、むしろかなり苦痛な作業ですが、ここからは耳がいい人ならではの作業になります。

 まず、USB変換器・電源ユニットがつながったままのHDDをケースから取り出して裸にし、電源オンのまま、部屋を歩き回るかHDDの向きを変えて、高周波音が出ている方向を特定します。

 指向性が高い高周波音では、音波の発生源と伝播方向がかなり正確に特定できます。それに、「コイル鳴き」とは言いますが、原因はコイルとは限らず、マザーボード・基盤上のパーツが原因の場合もあります。今回の製品も、コイルらしきものは見当たりません。

 もしHDDの向きが自分の頭(耳)に対して一定の垂直・平行な方向のときに高周波音が鳴ったり止まったりするようであれば、HDDの筐体に垂直・平行な方向に高周波音を発生しているパーツが原因である可能性が高く、コイルではなく基盤に付いている矩形状・直方体状のパーツが音源であると推測できます。

 ↓この向きのHDDに対して真正面に向き合うと、高周波音が聴こえない。

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 ↓このあたりの向き(広範囲)でHDDの方を向くと、高周波音がきつく聴こえる。

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 次に、文庫本などの、矩形・直方体でかつ高周波音をほどよく吸収する物体を、製品の筐体やパーツのラインに垂直・平行に当てたり、それらの一部を隠したりして、どの瞬間に高周波音が途切れたり鳴らなくなるかを調べます。

 ↓この部分を隠すと、音が聴こえ続ける。

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 ↓この部分を隠すと、音が消える。

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 ↓耳に(というより、聴覚よりも知覚全般・共感覚に)自信がある場合は、ペンなどで隠す箇所を微妙に移動しながら、ピンポイントで音源を特定できることもあります。

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 細い割り箸や爪楊枝、ペンに持ち替えて、パーツに当てて物理的に押さえつけて、音が止まるかを調べます。

 さて、原因は、HDDの回転の振動でもUSB接続ユニットでもなく、電源ユニットのスイッチング制御(直流変換)部分だろうと分かりました。

 ひどい場合は、グルーガンで固めて振動を止める方法が人気ですが、今回は見送りました。とりあえず、設置の向き、ネジの締め方、シール貼付などの吸音対策のみにしました。


(7) ようやく完成

 ようやく完成。フォーマットも済み、無事に250GBの外付けHDDが2,000円強でできました。3.5インチのSATA接続のHDDであれば、同じ出費で、500GBでも1TBでも作ることができます。

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