2016年12月12日

被害者続出中の「NAVERまとめ」盗用問題

 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)が運営する医療サイト「WELQ」におけるニセの医療情報の大量掲載の問題を発端に、キュレーションメディア(まとめサイト)と、それらの運営会社やユーザーの権利意識のなさが注目され、ついにテレビでも報道されている。

 私も、まとめサイトの代表格である「NAVERまとめ」(韓国のIT企業ネイバーの系列のLINE株式会社が運営)などのまとめサイトに、著作物を何度か盗用されたことがある。被害者の一人として、LINEに宛てて出した、ある程度強い態度での通告(一部省略)と、その回答(一部省略)を、参考までに下方に掲載しておく。

 思うに、私のような軽度の被害者ならまだしも、イラストや画像の制作、デザイン、執筆など創作活動一本で生計を立てている人は、人生がかかっているわけで、三度の食事を奪われるのと同じことだ。

「NAVERまとめ」の場合、ごく普通に「削除のお願い」をするだけならば、下記ニュースの通り、対応してもらえないか、「NAVERまとめに載せないで下さい、と書いていないあなたに問題がある」というメール返信があるだけなので、盗用された著作者の方々は、「お願い」ではなく「要求」の形で、ある程度強い態度に出ることをむしろお勧めする。

●NAVERまとめに無断転載“された”側の訴え……「抗議への対応に驚愕」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161212-00000022-zdn_n-sci

●Googleニュース検索「NAVERまとめ」
https://www.google.co.jp/search?q=NAVER%E3%81%BE%E3%81%A8%E3%82%81&hl=ja&site=webhp&source=lnms&tbm=nws&sa=X&ved=0ahUKEwisrM6W7-3QAhWBTLwKHdJXCKkQ_AUICSgC&biw=1920&bih=1060

 まとめサイトの主な特徴(目的)は、まとめる人物が、見ず知らずの不特定多数の作者の著作物であるイラスト、画像や文章をあちこちから収集してアップロードし、それらのページへのアクセス数と連動した金銭的利益を、著作者・著作権者に無断で得ることである。著作権法の「引用」の規定を逸脱した違反者が続出し、いつかは無法地帯化することは、容易に想像がつく。

 サイト運営会社も、そのことを最初から分かって(狙って)いる一面があるのであって、軽いながらも被害を被った一人である私の感覚からすると、ディー・エヌ・エーの運営サイトや「NAVERまとめ」は、かなり悪質である。

 むしろ、今回明らかになった著作権法違反問題は、以前から、「NAVERまとめ」に著作物を盗用された著作者の間で持ち上がっていた。今回、WELQの医療情報や健康情報があまりにも嘘八百、デタラメすぎたためか、こちらが大々的にニュースで取り上げられた模様だ。

 私も、自分の著作物が盗用されたり、勝手に商品として売られたりするたびに、違反者やその違反者が利用するサイトの運営会社に通告している。おそらく、私の対応はかなり素早いほうである。盗用・悪用されるたびに強い態度に出ていると言えると思うので、重大な被害や損失は発生していない。

 私の場合、実害というよりは、いらぬ迷惑を被ることが多い。例えば、2ちゃんねるなどのネット掲示板に私を名乗る共感覚者が登場し(しばしば私の共感覚画像を盗用・掲載)、「何でも答えます」などと書いて、勝手に回答を繰り広げ、広告収入などを得るケースだ。私は、そんな投稿も回答もしたことがない。実に迷惑な話だ。

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問い合わせ内容:

NAVER まとめ ご担当者様

(中略)
http://matome.naver.jp/odai/●●●●●

当該ページにおいて、私どもの各種の著作物およびウェブサイトからの文章、画像等の無断盗用が見受けられるため、ご報告申し上げます。
これらは、引用元の文献およびウェブサイトURLを示さず、日本国の著作権法および著作者たる私が主張するクリエイティブ・コモンズ・ライセンスの規定を逸脱しております。
当該ユーザーへの注意、および、盗用された著作物の削除または公開停止措置をお願い申し上げる次第です。
(中略)
以上、何卒よろしくお願い申し上げます。

岩崎純一

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差出人: "NAVER"
件名: 【NAVER】お問い合せのご回答
日時: 2014年11月14日 18:27

岩崎純一様

NAVERをご利用いただき、誠にありがとうございます。
NAVERヘルプセンターです。
お問い合わせくださいました件について、ご案内させていただきます。
このたびは、弊社ユーザーがご迷惑をお掛けすることとなり、誠に申し訳ございません。
ご連絡いただいた内容につきまして調査させていただき該当の投稿に対し、公開制限措置を行いましたので、お手数ではございますがご確認いただけますよう、お願い申し上げます。
他にもご不明な点やお気づきの点などございます際には、お気軽に以下《返信用URL》より、ご連絡くださいますよう、お願いいたします。
このたびは、お忙しい中、お問い合わせくださいまして誠にありがとうございました。

《返信用URL》
http://help.naver.jp/●●●●●

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権利侵害が行われている弊社サービスURL:
http://matome.naver.jp/odai/●●●●●

権利侵害の内容を確認できるお客さまのサイトURL:
●●●●●


【関連ブログ記事】

●著作権・著作者人格権侵害問題の記録と考察
http://iwasaki-j.sblo.jp/article/175126187.html

2016年05月28日

魔のWindows 10無料アップグレード期間

Windows_10_Logo.png 現在のところ、8台のWindows 7マシンをWindows 10にアップグレードし終えた(自分のパソコンの1台を含む)。2016年7月28日に無料アップグレード期間が終了するのに伴い、本業システムエンジニアではない臨時システムエンジニアたる私に駆け込みアップグレード依頼が来ているためだ。2014年4月のWindows XPのサポート終了の時以来の私の「テクノ鬱」、「テクノ神経症」期間に、今こそ突入だ。

 と言いながら、実はアップグレードを勝手に依頼されたのではなく、いつもの私のご親切な真心が「発症」し、「もうすぐWindows 10の無料アップグレード期間というものが終わりますが、どうしますか?」と私のほうから尋ね、「知りませんでした!! じゃあ、お願いします」ということになったわけだ。

 ただし今回は、Windows 7以降のMicrosoft OSを搭載したパソコンの画面右下に、魔のWindows 10アップグレード推奨画面が現れ、次に「今すぐアップグレードしますか? それとも今夜アップグレードしますか?」という二者択一の強要画面が現れ、しまいには勝手にアップグレードが始まることになったから、気づかないユーザーはいないはずではないか。

 という点を私は逆手に取り、今回担当しているパソコンの多くについて、魔のWindows 10アップグレードが勝手に開始されないように(使用者から私に逐一問い合わせが来ることで双方が疲れないように)設定していた。その上で、自分の予定帳に無料期間の終了日を書いておき、そろそろ声をかけるべき時だと見計らって声をかけたわけである。多くのパソコンを担当している人は、この手法を使ってみると便利だと思う。

 確かに、最近言われているように、Microsoftの手法は「アップグレードの強要」に近いし、以前のように独禁法への抵触問題もまた浮上しそうなものだが、回避手段が一つでもある以上、完全な強要とは言えないことになる。無論、Microsoftはギリギリのところを狙っているとは思う。

 ただし厳密には、「勝手にWindows 10になる」ことは、今までもなかったし、今でもない。全てのケースで、「どこかで自分でWindows 10にしてしまっている」というのが現実であり、皮肉なのだ。そこにあるのは、あくまでも「強要と感じられても無理はない」という我々人間の感情のみであって、感情を取り除き冷静になって観察したところの技術的な面では、「強要だ」と断言することは今でも難しい。

 さて、今回もまず、リカバリディスク、システム修復ディスク、回復ドライブ、システムイメージ、外付けHDDのデータなどを作成・保存してから、アップグレード。メーカーが富士通、NEC、HP、DELLなど色々なので、それぞれの違いが分かって面白いのだが、相変わらずアップグレード担当者が知識を得たり、人のパソコンの中身を見てしまうだけで、それ以上でも以下でもない作業である。

 ただし、今の社会状況から考えるに、担当者が犯罪者だったらこの人たちはどうするのだろう、とは思う。いつもこういう時に私が感じるのは、作業の面倒さよりも、むしろ人間の犯罪心理や、利便性への終わりなき欲求、業(ごう)の深さ、不安感の成り立ちや人間どうしの信頼の仕組みの不思議さなどである。そもそも、哲学出身の私としては、アップグレード中はそれくらいしか考えることがない。というよりも、最初からそういう問題意識のある人間だから頼まれているのだと、そうありがたく思って、人のために作業する次第である。

 さて、以前に個人データの外付けHDDへの保存方法を教えてから使用者がその通りにしてくれている場合や、システム関連ディスクやソフトのインストールディスクをきちんと保存してくれている場合、インストールソフトが少ない場合などは、あえてシステムイメージを作成しないなど、使用者の使用状況によって作成するものを変えると、使用者の財布も自分の労力・時間も浪費しなくてすむわけである。

 ただし、パソコン以外のどこにもデータを保存していない場合や、パソコンのことを色々と説明しているうちに使用者が疲れてきたと私に感じられた場合や、「ディスクやドライブを間違って捨てそうで不安なので、全部をお任せします」と頼まれた場合には、リカバリディスク、システム修復ディスク、回復ドライブ、システムイメージ、外付けHDDを全部私が管理することになるのであった。

 幸いなことに、少なくとも私の周りでは、Windows XPのサポート終了の時よりも、大きな問題は発生していない。
posted by 岩崎純一 at 10:15| Comment(0) | TrackBack(0) | Microsoft、Windows、Office

2016年03月19日

Windows 10 時代における大規模個人サイトの運営

p-ij-cms.png Windows10が世に出ておよそ一年。このサイトも、プログラムソースレベルでやや変更すべき点が出ているが、比較的軽微な変更で済みそうだ。とは言っても、「個人サイト vs Windows 10 時代・格安スマホ時代」の行方は、未知数ではある。

 これからの数年で注目すべきは、新ブラウザMicrosoft Edgeへの従来のサイトの対応だが、このブラウザは、余計な機能が色々と付いたのみで、表示・描画能力がそれほど向上したブラウザではない気がしている。

「岩崎純一のウェブサイト」を稼動させている私の自作システムは、「岩崎純一CMS」と名づけている。最近、「メールフォーム」と「ご協力者編集用CMS」をより拡充した。
(メールフォームはどなたでもお使いいただけます。)

 私は、死ぬまでこのサイトの運営を続けるつもりだから、今後もどんなスマホの流行よりも圧倒的に長いスパンでのIT時代の栄枯盛衰を見ることになる。というより、すでにそうなっているし、このサイトを始めた頃は、誰もスマホなんて持っておらず、ケータイばかりだった。

 先に「vs」などと偉そうに書いたものの、私独自のウェブ管理システムとOSとの比較なので、レベルが違いすぎるし、並列的な比較というわけではない。しかし、個人サイトにしては大規模なサイトの記述、管理、更新の全てを一手に担っている私としては、時代と共にこの三要素を追究する楽しみはあるというものだ。残るは、サーバーの構築・管理をするかどうかだが、これには手を出す予定は今のところない。これは、電力の自由化との兼ね合いで見ていくつもりだ。

 既存の無料または安価なCMSに手を出せば、誰でも個人サイトを持てるようなこの時代に、一からタグを書いている私のような好事家もどうかと思うが、如何せん、扱っている膨大な分野の集約こそが私のサイトのメインテーマなので、いっそのこと自分で自分の管理環境を造ってしまったというわけなのである。

 それにしても今は、前述の四要素(サーバー構築、ウェブ記述、ウェブ管理、ウェブ更新)は完全に分業体制の世となっている。

 例えば、図書館のOPAC・データベース管理システムで言えば、ウェブ記述者はプログラマーやウェブデザイナー、管理者はデータベースシステムの大枠に詳しいシステム管理者、更新者は末端の司書(もはや紙の本よりもパソコンを触る時間の方が多く、「こんなはずじゃなかったと」と鬱病やテクノ恐怖症になる)だったりする。サーバー・データベース管理システム(DBMS)の総元締めは普通の大手の株式会社だったりするし、国立大学法人の附属図書館のシステムを企業支部から平気で遠隔操作している。そして、その企業も、セキュリティだけは別のIT企業のソフトを借りている。どこかがコケると、皆自分の専門分野以外は分からないので、全体がコケることになる。

 サイバー攻撃を受けた日本年金機構や官公庁、自治体のコケ方も、全部このパターンだと思うし、日本人の脇の甘さが色々と気になる今日この頃なのであった。日本人の気質が日本人である限り、善悪は別にして、日本国がCIA、NSB、DARPAのような組織を持ち運用できる時代の到来は絶対にないのだろう。